ILL-BOSSTINO(THA BLUE HERB) MONTHLY REPORT 2015.06

6月。

良い季節になってきましたね。

各地野外フェスが始まってきてますね。今年も色々な方々からオファーをいただいていました。どこも面白いメンツ、興味深い場所、礼と心意気を感じるオファー
ばかりでした。本当にありがたい事と思っております。しかしながらご存知の通り、俺は今、自分の初となるソロアルバムを製作中で、THA BLUE HERBとしては
ライブをやっていないため、全てのオファーを断らせていただいています。身勝手であると自覚しております。しかしながら「TOTAL」が最新の時点で出来得る
ライブは昨年一杯で出し尽くしております。更なる高みを極めるためには、新たな弾を創らなくてはならない。いつもの事です。そう言っている間にも、日本中、
自分等の留守の間、当然の事ながら、素晴らしいライブは次々行われ、素晴らしい作品は次々発売されてます。当方、焦りはありませんが、時々、そんなライブや
作品に触れ、ヤラれる事はあります。自分等の戻ってくる場所は果たして残っているのか?残っていなかった場合、どうやって自分等の居場所を造っていくのか?
色々と思慮深い、雌伏の時であります。

そんな中、愛知県豊田市で行われていた橋の下世界音楽祭に遊びに行ってきました。TURTLE ISLANDが彼等の地元で開催しているこの祭、去年は自分等もライブ
させてもらい、ステージから見えた景色ももちろんの事ながら、ライブ後にあちこちうろついて感じた空気感、雰囲気というものに魅了されてしまいました。あの
夜に観たもの、聴いたもの、感じたものは果たして現実の事だったのか?その想いがこの1年間、ずっと頭から消えなかったのです。もう1度そこに行って、確かめ
なくてはならないと思っていました。今回は全3日間の内、土日の2日間の滞在でしたが、やはり、記憶と予感の通り、とんでもない祭でした。自分の生きてきた、
何というか、キャパというか、このくらいが最高という基準というか、野外で大勢集まって音楽を聴いて踊って遊ぶという経験の上限が全て覆される感覚ですな。
まあ、本当に壮絶な空間です。センスと発想と、それを実現する熱量が段違い過ぎます。出ている音楽家達のレベル、音楽的なそれと人間的なそれ、皆、突き抜け
まくりです。昨年の6月もここで書きましたが、同じ事を今年も書こう。俺にとってウッドストックはDVDの中の出来事だが、俺にはここがあるんだ。これが俺の
言い過ぎかどうかは、来年、あなたが観に行くと良い。またあの場に戻れるように俺も頑張ります。そしてあの場でそうやっていたように、瞬間の今を楽しもう!

では、作業に戻ります。
皆も、皆の”今”を燃焼させて、各々の楽しい事をやっていこうぜ。

ILL-B