MESSAGE FROM BOSS
2008.12.3(#1)
もう12月。今年もあとわずか。こっちはすっかり冬っす。
もう皆知ってると思うけど、シスコがなくなってしまった。思えば、1997年のTBHR設立以来、ずっと自分等で流通まで手がけてきて、新千歳空港まで自分等のできたてのアナログを取りに行ったり、税関の業務をやったり、郵便局の駐車場で各街、各店への出荷をやったりしてた俺等に、あの日、声をかけてくれたのもシスコ。2枚目のアルバム「SELL OUR SOUL」発売を前に、ネパールのポカラまで(!)わざわざやって来てくれて「俺等と組んで仕事しようぜ。」と「SUPA STUPID」でも言ってるけど、流通をがっちりサポートしてくれたおかげで、俺等も制作に没頭する事が出来たってわけ。まさに、今日があるのはあの日があったからこそ。いや、あの日々があったからこそ。
それから制作や宣伝の面でもお互いの利害が一致して、手を組み、足並みを揃え、俺等はここまで生き残ってきた。去年の暮れの店舗の完全閉鎖、そして制作からの撤退を経ての、今回の倒産。俺等にはどうする事も出来ない所まで来てしまっていたんだな。マジで、これ以上は望めねえって位、腕利きが揃っていた。制作、宣伝、流通、営業、各部署でばっちりの人材が沢山いた。ただの仕事上の付き合いだったのがTBHR共々、デカイ山をいくつも越えて、打ち上げ、飲み、酔っぱらい、語り、新たな山を目指し、それを超える。これをもう何度、一緒に繰り返してきたのかわからない位、共に歩んで来た。人間の心の中はその人にしか解らないからさ、彼等が本当は何を考えてたか、ここでは断定出来ないけれど、少なくとも俺は、共に歩んで来た。そう今でも思ってる。皆が、シスコのチームメイトがいたから、俺や俺等は、TBHは、TBHRはここまで来た、来れたと思ってる。曇りは全くない。純粋に感謝しかない。本当にここまでお疲れでした。ありがとうございました。
この世の中、すぐに全ては移ろって行く。永遠に続くものはない。特にこの世界、皆、自分の事で精一杯だ。別れは、ここじゃよくある事だ。
あの輝ける日々、俺等のチームを止めるモノなんてどこにもなかった。思った事や望んだ事は、自分等が行動を起こしさえすれば何だって出来た。
事実、多くの夢物語を現実にしてきた。数えきれないプロジェクトが現実のレコードやCDとなって今も音をどこかで、世界中のどこかで今日も鳴らしている。あの頃の俺等の行進を、遠巻きに苦々しく思っていた奴等は、今頃どう思ってるんだろう?次は俺等が上がって行く番だ、と思ってる奴等も大勢いる事だろう。最後までシスコに残り、今回の激流の中、今も、もがき、闘っている友人へ。この声が聞こえるか?諦めるな、とは言えねえ。そびえ立つ現実を前にして、ここで何と声をかければ良いのか、言葉で喰ってきた俺にもわからねえ。つくづく、こういう時程、言葉ってのは無力だよな。だが友人よ、これだけは言える。オマエは間違ってはいない。オマエは最後まで正しかった。オマエが積み上げ、そして今も積み上げ続けている、その「徳」は、「得」では計れないほど崇高なものだ。それを俺は知っている。俺以外にも知っている人は大勢いるぜ。
全て終わらせて、札幌に帰って落ち着いたら、またフィルモアで遊ぼうぜ。DAVIDさんは、変わらず、完璧を志向し、揺るぎなく、新しかったよ。
そんな中、先月21日、O.N.Oの2枚目のアルバム「SIGNALOG」が発売になりました。今は、流通は自分等でやっているとは言え、かなりの数をシスコを経て各店に流していたため、突然のシスコの倒産を受けて、かなり動揺はあった。そんな中、アンダーグラウンド・ギャラリーの協力を幸運にも得る事が出来て、彼等の尽力の結果、当初の予定通りの日程で発売する事が出来ました。アンダーグラウンド・ギャラリーにはマジで感謝してる。ありがとうございました。オンラインショップでの先行通販も、用意していた数は1週間も経たずに完売しました。注文してくれた皆、ありがとうございました。そもそも、商品を買ってくれたお客に礼を言うのは当たり前だけど、こういう大変な時期に俺等をサポートしてくれる人、会社、友人にはマジで助けられる。こういう時にこそ、本当に俺等を信じてくれてる人の顔が見える。声が聞こえる。
俺は、TBHRは、冷静に、しっかりこの世の中ってやつを見定めてるぜ。このクソッタレな世の中を。そして、まだ腐り切っちゃいない部分を。
O.N.Oは現在、ダンスフロアー最前線をリリースツアー中。かなり列島を広範囲に回るんで、近くの人は是非!MACHINE LIVEを体感してくれ。
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