MESSAGE FROM BOSS
2010.10.15(#5)
札幌。愛する我等のホームタウン。俺等の全てがゼロから始まった街。俺等をゼロから見て、知っている街。箱は老舗、カウンターアクション。
ここは我々の1枚目のアルバムのCD盤を発売している、言わずと知れたSTRAIGHT UP RECORDSの本拠地、SLANGのKOちゃんのお店。ここで札幌のファイナルを迎えるという意味、この意味深さを理解してくれている人達で、チケットは発売5日で売り切れていた。PHASE 3.9ツアーは札幌では3カ所目になる。なので、金沢から戻り、ダイとスタジオに入ってセットを組み直す。ダイと多い時で週に4回は通ったスタジオでの練習もPHASE 3では最後となる。辿る道の全てが感慨深い。当日は東京からPAのサニーさん、照明の畠中さん、スタッフとしてリキッドルームの東田君が札幌まで来てくれた!俺等がずっと日本各地でやってきたライブを、しかもそのクオリティを落とさずに地元札幌の皆に観てもらうには彼等の力が必要なんだ。もうそういうレベルまで来ているんだ。忙しい中、そのために、札幌の皆にTHA BLUE HERBの完全体のライブを感じて
もらうために、彼等は来てくれた。そしてそれを残し伝えるためにカメラのSUSIE、映像の潤君、ピーさんもやって来てくれた。役者は揃った。
秋晴れの平岸からO.N.Oとダイと3人で箱に向かう。サニーさんの音、畠中さんの照明にカウンターアクションが再構築されていく。リハを終え、その時を待つ。続々集まってくるオーディエンス。札幌以外、北海道以外からも多く集まっていると聞く。まずはO.N.OのMACHINE LIVE。
控え室にも階下のダンスフロアーから強烈なビートの振動、オーディエンスの絶叫が聞こえてくる。その間、ダイと念入りに打ち合わせ。
そしてその時はやってきた。ステージに立つとO.N.Oの残していった熱気が充満していた。よし、始めよう。10年ぶりとなるカウンターアクションでのライブ。PHASE 3の最後の一花。いきなりフルスロットルで飛ばしていく。集大成な選曲に、オーディエンスも呼吸を完全に合わせてくれてる。前半の上がりまくりな爆発を経て、中盤の暗闇を抜け、絶妙のタイミングで「コンクリートリバー」。JERRY "KOJI" CHESTNUTSの登場だ。
去年の5月2日の演武10周年以来のセッション。間違いない。ばっちりやってくれたぜ。ありがとう、コージ!そっから一気に上り詰め、あの輝けるエンディングへ。そして最後の最後、あの、あの夜、この夜。こうして後から文字で表すとほんの数行足らずのことだが、そこにいてくれた
人なら皆、知っていると思う。明暗、愛憎、正邪、そして生と死、全てをさらけ出したライブになった。時間にして2時間20分!長くも短い。
時間からは逃れられない運命の皆が、一瞬時間を超越し、透明な魂で1つになっていた。俺からはそう見えた。とにかく!最高に楽しかったぜ。
愛するホーム札幌、この街で産まれたTHA BLUE HERBは、この街の皆から受けたインスピレーションを磨き、表し、曲にして、それを今度は皆に聴かせ、そしてそれにうなずき、呼応してくれる皆に愛を与えられ、最後のライブを終えた。地元、札幌でこういう形でPHASE 3を終える
ことができて、マジで感無量っす。あの場を分け合った皆、そして中に入りきれずに入口で聴いていてくれていた皆も含め、皆、最後まで聴いていてくれてありがとうございました。終わってからも着陸する間もなく、KOちゃんや皆と乾杯しまくって、ごきげんな夜だったな。この時が
ずっと続けば良いのになって夜だった。つまり至福の時だったってことだ。カウンターアクション、洋平、マジで色々ありがとう!
北見。遂に辿り着いた最後の地。179番目の約束の地。2007年6月8日、PHASE 3、LIVE STORY1番最初の旅立ちの地。ここから歴史は始まった。以降も年末の節目は北見でのライブだった。いつからこうなったんだろう?って考えたら思い出したんだ。あれは2004年冬。この
時もPHASE 2を終わらせるライブ行脚「TERMINATORZ TOUR」をやってて、その初日が北見で、で、その日もすげえ良くて、上がった俺は皆にPHASE 3も北見から始めるぜ!って言って別れたんだ。で、約束通りPHASE 3も北見から始めてって感じでこの因縁は続いてるってわけ。
札幌から電車に4時間半揺られて、やっと着くと駅周りは人がいなく、商店街にも人はいない。でもダンスフロアーにはちゃんといるんだよね〜。わんさか。ほんと思う。街の大きさ、人の多さ、設備や環境の良さ、これらも確かに大事かもしれないけど全てではない。じゃないとデカイ街で
しか文化は産まれないってことになっちまう。産まれる場所は誰も選べない。ニューヨークに比べると札幌も小さな街だしね。でもそこに住んでる人間の志でどうにでもなる。HOOPLAに集まってくる仲間の皆の楽しみっぷりは、世界、日本、どことも全く変わんない。そんな街、箱、仲間を
知ってることに俺自身、誇りすら感じる。ライブは、気づけば始まり、いつものように進んでいった。上がったり、下がったり、いつものように。
でもいつもと違うのは、1曲1曲、最後のパフォーマンスになるってことだ。全ては流れてく。無数の言葉が過去に吸い込まれていく。その前に目の前の人の心に残って欲しいって切望しながらのライブだった。最後の30分は特に感慨深かったな。PHASE 3最後の30分。大げさかな。
何つーか、そもそもね、PHASE 3とか、別れの宴とかって、分からん人にはこの意味深さが全く分からんことに、付き合ってくれてること自体に感謝っす。そういう静寂があった。俺は譲れやしないこの夜だけは。余韻が深く、深く、残るライブになった。それは札幌に戻った今でも残って
いる。皆、最後まで聴いていてくれてありがとうございました。本当にあの場を与えてくれてありがとう。あの場でも、何度も何度もありがとうと伝えてた。何度言ったかな。何度言っても言い足りない気持ちだった。無論、それはいつものはずなんだけど、やっぱりいつもとは違ってたね。PHASE 3、LIVE STORYは、終わった。
終わってからは、乾杯して、話して、笑って、感極まって、また乾杯。これが延々続いてたね〜。ダイ、O.N.O、北見まで来てくれた畠中さん、NAOMIX、東田君、SUSIE、潤君、ピーさん、札幌チーム、そして北見チームでワイワイでした。結構きつめの二日酔いで札幌まで帰ってきた。
だるま行って帰宅。ふ〜、終〜了〜。
PHASE 3、THA BLUE HERBのLIVEは全て終えました。でもダイと、あと1回ステージに立ちます。舞台は沖縄、部隊はMISSION POSSIBLE。
http://peace-music.org/
ここまで読んでくれて感謝。
健康で。
ILL-B
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