MESSAGE FROM BOSS

2013.11.1(#2)
12月もライブ多数決定してます。どこも興味深い箱、競演陣。

12月は地元札幌でもライブがあります。前回のフィルモアでも軽く告知していましたが、そうです!GHETTOでライブです!CLUB GHETTO。この、札幌の誇りに直結する名前。ここから連想できるのは、シンプルに札幌のHIP HOP。札幌のHIP HOPは全てここから生まれたと言っても過言ではない。これに異論を挟む者は札幌には1人もいない。俺が言わせねえ。ここからTHA BLUE HERBは生まれた。あの輝ける日々。1992年頃から2000年頃までの夜達。そう!
あの火曜日の夜達。パーティーの名前は「LAIF」。主宰はDJ ONO。そしてDJ SAL、DJ TNK、DJ YAMA-C、DJ TAMA。そこから全ては始まったんだ。
世界は狭く、GHETTOも狭かった。夏は灼熱、冬は石油ストーブの排出する空気で頭クラックラだったな。朝まで遊んで東京にウータンを観に行ったっけ。
東京とかから分かった顔の奴とか来ると、速攻囲まれてたな。懐かしい顔が蘇ってくる。そこでフリースタイルする事が、俺にとってのラップの全てだった。
そこで学び、試し、学び、試してきた。毎週。何年も。あの頃の映像はTHA BLUE HERBのDVD「THAT'S THE WAY HOPE GOES」で垣間見れる。あと「この夜だけは」のPVもGHETTOで撮影したんだ。あの陽の当たらない自分等の現状にイライラしていた頃、フラストレーションの全てをそこに持ち寄り、腐らず、文字通りあのアンダーグラウンドで、俺等は生き延びてきたんだ。大袈裟な話じゃない。忌々しい空腹を、HIP HOPの夢や希望で満たしてきたんだ。誰か早く俺を見つけてくれってね。限界ギリギリだったぜ。でも、苦しかった思い出は残っていない。本当に楽しかった。全く荒んではいなかった。それはきっとDJ ONOが中心にいたからなんだろうな。いつも笑いが絶えなかった。最後の青春とも言える。生活の現実とは裏腹に、楽観的なメンツが集まったから
かな。日本のHIP HOPが東京で調子良い事になってる頃でも、GHETTOには、そんな余波なんて全く届いてきちゃいなかった。北部戦線異常なしってやつ。
はっきり言って奴等の曲は1度もかからなかったぜ。ONOのチョイスする極上の曲達が俺等の中に札幌のHIP HOPを培養し続けていた。黒人でもない俺等、子供の頃からHIP HOPを聴いて育ったワケじゃない。そんな俺等に、HIP HOPのセンスってやつを、ONOが長い時間をかけて植え込んでいったんだ。後年、そんな俺等の、THA BLUE HERBのHIP HOPのセンスってやつは、この日本において、どれだけオリジナルなものだったか、誰とも似ていないっていう事が、HIP HOPにおいてはどれだけのアドバンテージか、はっきりした。やがて、いつしか時代は変わり、俺等の世界は広がっていった。俺等、もうずっとそこで鍛えまくっていたから、どの街、どの箱に行っても、どんな競演陣と相対しても、こっちは全くビビる事はなかった。余裕だった。「だって俺等GHETTOから来てんだぜ」そう、俺等の実力を確認するにはそれだけで十分だった。今は亡くなった本物のギャングスター達。あの人等のやんちゃぶりの上を行く奴なんて会った事ねえ。そうそう、BLACK MOONも皆で来てたな。ストリートファイターで札幌勢と対決して遊んだな。マジで数えきれない夜を過ごした。そんな俺等の地元、ホーム、母体、故郷、学校でもあり放課後の溜まり場でもあり、兄でもあり、そして2013年の今はタイムマシンでもある、今夜もまだ音を出し続けている老舗中の老舗、CLUB GHETTOでTHA BLUE HERBがライブをするんだ。10年以上ぶりの凱旋だぜ。何度も言うがそこで、底で生まれた俺等が、一人前になって、正々堂々帰って行くんだ。GHETTOに!その夜は無論火曜日。クリスマスイブ。外はがっつり寒いんだろうな。今はもう札幌でも、他では中々感じられない、真に「黒い」空気。そこで今のTHA BLUE HERBの音と言葉がどう響くのか、愛する札幌のオーディエンス諸君!マジで必見!必聴です!

12月24日 (火)「LAIF (GHETTO TUESDAY)」。ここ見逃したらはっきり言ってあの場所でのライブは。。。っていうくらいな夜です。上げに来てくれ!
チケットは完全前売り。11月11日発売。札幌市内のお店、INAZO、CAMCAM、聴雪庵で発売します。何せキャパに限りがあるので売り切れ必至です。2,000円!限定80枚!



久々にバックパック分のシンプルな全財産を背負って旅に出てました。ニューヨークとか1つの街に何ヶ月とかの滞在型の旅が最近は多かったので、密かにずっと狙ってました。どこに行くのかを決めない旅。「いつどこからでもどこへでも旅立てるかい?」ってアレです。イスタンブールからカッパドキア、パムッカレ、エフェス、クシャダスという流れで灼熱のトルコを回り、サモス島、ミコノス島、サントリーニ島、クレタ島、アテネ、コルフ島とギリシアを船で回って、アドリア海を渡ってイタリア、バーリに入って、ナポリ、そこから船でシチリア島パレルモへ。そこからパリ、ブリュッセル、アムステルダムを経由して帰ってきました。THA BLUE HERBとかBOSSとかの肩書きを全て取っ払った、パスポートの名で巡る極々私的な旅でした。ま、いつもの事です。
考える事は多々ありました。でも今はどこの何がどう俺の中に根付き、育ってるのかはまるで解りません。近々EARTH PHOTOに写真アップしておきます。

では、現場で待ってるぜ!

ILL-B



戻る

トップ

(C)TBHR