ILL-BOSSTINO(THA BLUE HERB) MONTHLY REPORT 2006.01
おおおおおおっす! 久々です! おおおおおい! みんなそこにいるかー?
昨日はあり得ない雪だったが 今は晴れ渡ってる平岸から直送だ! また そう また始まろうとしています
思えば・・・去年の今日 12月30日 札幌ベッシーホールでのライブで あのターミネーターツアーを
終わったんだよな 部屋にツアーのポスター貼ってあって 何か思い出してたよ ハードでクレイジーな
夜達だった あれから1年 その後 みんな元気だったでしょうか? 変わりない? 何か変わった?
この1年は 前半は例のTBHのDVDのプロジェクトでみっちり埋まってて 全然休めていませんでした
そう まず最初に 観てくれたみんなに感謝します まっじでありがとう そして改めて監督の仕事を
全うしてくれた 1番の功労者FESNの森田君に感謝をしたい 本当に今 この時点でも 頂上に君臨する
完璧な作品を創ってくれて感謝しています ありがとう そしてこのプロジェクトに関わってくれたみんな
無敵のチームメイトにも心から感謝します みんなが産んでくれ 育ててくれた あの猛者達は 日本で
再生されまくった今 こうしてる今も 確実に スイスで ベルギーで スペインで オランダで ドイツで
オーストリアで フランスで 再生され あの苦労して入れた 英語字幕が読まれ 理解され 驚かれ
彼ら 友人一人一人に 俺等の音楽 姿勢 思想を伝えてくれています 多くの熱いメールが届いていますよ
そんなわけで 本気で3枚目のアルバムの準備のための旅がスタートしたのは 8月くらいからでした
まずは骨休めにタイの島に行って来た サムイ島とパンガン島 久々のバンコクで飯食いまくってから
行ったんだけど いやー楽園でしたな パンガン島って所は 野外パーティーが有名なんだけど そっちは
何か 俺的にはいまいち もうピークは過ぎ去って 一番良い時代は 今ではないって印象だったね
どこもそうなんだけど やっぱだんだん人目に付いていくと いろんな人が入ってきて いろんな人が
入ってくるのは全然良いんだけど(俺もその1人なわけだからね) 特に観光地は お祭り騒ぎのみで
ディープな空間ではなくなって行くもんでね ま その辺は全然余裕でしたよ 良いスピーカーと音を
わんさか持って行っていたんで 部屋で 聴きまくり 効きまくりでした 北海道に住んでるからか
南国の島って やっぱ良いね 北海道は夏でもあんまり海とか行かねえしさ 最高でした また行きたい!
それで9月に帰ってきて 3週間札幌にいて それからライム書きの旅に行きました 今回したかったのは
前にしたあの長い旅 移動する旅っていうよりは 滞在したかったんだよね 一つの街にずっと居たかった
TRAVELINGというよりはLIVINGやね そんでもうずっと色々捜しててさ 良い街をね しかも辺境じゃなく
都市に住みたかった そこでたくさんの人に紛れて生活しながらインプット アウトプットしたかったんだ
バンクーバー アムステルダム カトマンズが候補に挙がってたんだけど 最終的にネパール カトマンズに
決定しました 前回 2001年地球の旅でもネパールはベストの1つで ヴィザ延長して 結局3ヶ月
いたんだけど 4年ぶりのカトマンズは 結構変わってて(ま 変わらないモノなんて無いからね)驚いた
でも本当に旅人には快適な街で 人 何より人 そして街(これも人が創った) 野良牛 野良犬 野良山羊
ちらっと姿を見せるヒマラヤ そしてヒンズーと仏教が混在した独特の世界は あーいかわらず さいっこーに
ドープ! 毎日 毎日 街を 小道を迷い歩いて 腰を下ろし チャイ飲みながら 色々なことを 思い
色々な人を想っていました 本もCDも DVDもたくさん持って行っていたので 本当に朝から 夜更けまで
インプットしていました 幾つもの意識の山を越えて 越えて 価値観ぶっ壊し また越えて 越えて
そしてゆっくりと 隣の部屋のフランス人のネパール語の勉強のように 本当にゆっくりとですが確実に
ある夜を境にボールペンが動き始めていって 段々と ノートの余白が 日本語で埋まっていきました
ネパールに行く前に またもバンコクで栄養補給を兼ねトランジットした時は タイ飯で 満腹になりながら
もう前のアルバムで俺は書き尽くしてしまったんじゃないか? ってかまだ書くことなんてあるの?
って
感じ
だったんだけど あるんですねー 書くことは まだまだあった 踏んでいないライムはまだあったんですよ
やったー! この喜びは至福ですな 俺はまだ進化できるってやつ! そうなったら早いですよ 一気でした
1ヶ月を越えた辺りから 街歩いてても 「お お前まだ居たの?」って感じで プッシャーとも いつもの
飯屋のおばちゃんとも仲良くなっていって 本当に長い充実した時間でした そして札幌に帰って来たのです
帰ってからは 冷え始めた札幌の空気にやられて しっかり風邪ひいて 日本に順応していきました
EARTH PHOTOのコーナーに ネパールの写真アップしますんで 観てやってください
そして3枚目のアルバム!の前に もう1つデカイ山を今越えている最中です CALMさんという素晴らしい
アーティストと今 新ユニット結成してアルバム創っているんです! 彼の音楽をもし知らない人がいたら
多くの作品を発表しているので是非聴いてみてください 以前からずっといつか創ろうと話していたんですが
このタイミングで始動です そしてユニット名は JAPANESE SYNCHRO SYSTEM(ドカーン!)です
夏くらいから始めて 結構来てます とてつもないです まっじでヤバイです 毎月 CALMさんが
札幌来たり 俺が東京に行ったりで 結構大変だったんだけど そんな苦労は もう既に 今のデモの段階で
報われているって位 良いのが出来ています! ライフラインというレーベルから出します 多くのもの凄い
腕利きミュージシャンが参加してくれて 色んなタイプの楽曲が産まれてます CD アナログ色々出します
CALMさんとは 2000年に「響現」というプロジェクトで1度曲を創っていたんですが 長い会話を経て
今回はガチで たっぷり時間をかけて 向かい合い ぶつけ合い 頭絞ってやってます お互いのこれまで
聴いてきた音楽(彼の頭の中には 本当にたくさんの音楽が詰まって 鳴っています)そしてそれによって
培われてきた価値観を さらけ出し 1対1で 深い所でシンクロしながらやってます 本当に勉強になる
ことばかりで HERBEST MOONの後 こうしたい あーしたいと思っていたアイディアを注ぎ込んでいます
お楽しみに!
そして本隊THA BLUE HERBのアルバムも いよいよオノスタジオで音と言葉の合体作業が始まりました!
日本のHIP HOPの事は 遠く札幌からですが 俺は 注意深く観察していました 以前 2枚目のアルバム前
こうして長い旅から帰って来た時 もう本当にくだらなかった まじでしょうもなかった 名前だけのヤツ
昔凄かったヤツ セルアウターがあふれて 絶望的にダサかった そして2006年 再び 日本のHIP HOP
(何て狭い世界なんだって思うけど ま 良いでしょ)を見渡してみると 凄い腕を持ったMCがたくさん
出て来てる! 腕のないMCしか上がってこれない世界が確実に存在している 腕さえあれば上がっていける
ずっと前からそこに彼らはいたんだろうけど あふれ出してきてる もはや努力しねえ古株どもの立場はねえ
熱く なおかつ平等で 良い時代じゃねえか こーでなくっちゃ面白くねえ 張り合いがねえってもんだ
まじで本当に正直にそう思う 無論 何倍も ダサダサのアホはたーくさんいるし 俺とは全く違う価値観で
HIP HOPを表現してる奴等 それを支持する奴等もたーくさんいるけど 明らかに 昔とは変わってきている
HIP HOPは大きな商売になって もう便乗 便乗で きらびやかで空っぽだけど その虚像の裏 そんな光が
届かない地下で 実力を持ったMCがわさわさと頭角を現してきてる! たとえ彼らが自分達より若かろうが
そんなことは何も関係ない ちなみに相手をけなすラップしかできないガキは 所詮ガキってことで捨て置く
そんなヤツは今までもいたし これからもいなくならないし 俺が言ってるのはそんな次元の話ではなく
相手の心に訴えかけようとする そんなリリックを書こうとするMCの世界では ただ言葉が全て それだけ
凄いヤツは凄い シンプルにそう言いたい 俺はそう言えるヤツでいたい 北海道で 誰にも知られていなく
何も知らなく 何も知らないが故の強さで 俺等が日本に殴り込んだ時 忘れもしない 1998年の冬
クラッシュさんは同じように俺等を聴いてくれた 内輪でも 同じ地元でもない俺等を 音楽だけで評価してくれた
俺がクラッシュさんから学んだことは まさにそういう気持ちなんだ 俺等より年上や同い年の連中が
いよいよスタミナ切れで 消えてっちまおうとしてる今 俺は 本当に 素直に 力にみなぎっている
今を生きてるMCの言葉を感じて 圧勝する 誰にも負けない 本物のラップアルバムを創ろうと思っている
そのために努力をしようと思っている そのために今までやってきたと思っている やりますよ! 俺等は!
そんな感じで 2006年を切り開いて行くぜ! 今回は静かにこの場所から始めます ゆっくり 焦らずに
転がしていってデカイ渦を作って 気づけば またみーんな巻き込んでやる このウェブサイトも しばらく
制作に集中したいんで 毎月1日に 更新するかどうかわかんない まずはちゃんとモノを創って それが
出来たら あれこれ試しながら新たな事をやっていこうって思っています 年の最初は まずはJAPANESE
SYNCHRO SYSTEMのアルバムをがちっと完成させてから THA BLUE HERBの3枚目のアルバムレコーディング
に取りかかるつもりだ TBHRからも おなじみの多くのアーティストの作品をリリースしていくんで
みんなの耳に 心に 音楽鳴らしていくんで 楽しみにしててくれ
さあ また あなたと私の間で あのパーティーが始まるぜ! 今年もよろしく! ILL-BOSSTINO