ILL-BOSSTINO(THA BLUE HERB) MONTHLY REPORT 2006.08
ども 夏真っ盛りですな 楽しんでますか?
さて出ますよ JAPANESE SYNCHRO SYSTEMの時間が始まります!
これから始まる6ヶ月間のために去年の6月からの努力はあった 5月の音源の完成を経て後も
ジャケットなどの ア-トワ-クやウェブサイトの作成で 人目に見えないところで 努力は続けられ
いよいよ進発の時が来た!
J.S.S.第3の男 「刑事長」こと本田君の孤独な尽力に 心から感謝します
8月1日に発売ってことは もう出てるはずです 「JAPANESE SYNCHRO SYSTEM」!
BPM120台後半で一気に突っ切る猛烈な一発 5万人くらいと一緒にスタジアムで聴きてえ
気分だぜ!何度もここで伝えていますが リミックスには デトロイトの雄 URより 単騎登場
ジェラルドミッチェルさんを迎えての計3トラック 後に出るCDには このリミックスは収録されません
アナログのみです お見逃しなく!ジェラルドミッチェルさんが属する「UR」という強者集団については
雑誌等 多くの場で語られていますが ここにいるみんなは知ってる? 知ってるよね? もし
もしも(俺はみんなと行きたいのです)まだ知らないという幸運な人がいたら とりあえず1度
「KNIGHT OF THE JAGUAR」という その勇気と誇りに満ち溢れた曲を聴いてみてください
さらにその向こうの彼らの構築した銀河には 輝く星達のように すばらしい曲がたくさん
控えていますよ もう出てしまった以上 これ以上は話しません 腕利きのDJに全てを託します
9月5日前後には 2枚目のシングルが出ます タイトルは「X-tension」と「HIGH TOUCH」の2曲
両方ともインストものです インストっていうのは(俺はみんなと行きたいのです)何て言うんだろうか
ラップとか 歌とかが 入っていないやつかな 俺は 俺自身 言葉で喰ってる男だと思ってるんだけどさ
実際言葉をレコ−ドに吹き込んで 作品を作ってきたんだけど 世の中には 特にダンスミュ−ジックには
こういうインストの曲がたくさんあって これらは 確かに言葉も要所要所で入っていて それら言葉の
与える最小限のイメ−ジっていうのが曲全体に重要な役割をなしているんだけど 1番重要なのは
「流れ」なんだと俺は思うのね この「流れ」だけで ダンサ-の体を動かすという シンプルなんだけど
非常に奥が深いスキル これを俺は 葉−ベスト無−ン以来 ずっと探してきたんだ 簡単に見えて
すぐに誰でも創れるように見えて これが手をつけるとなかなか難しい 本当に 上記の2曲については
苦労した 俺の言葉が入っていれば その言葉をいかに聴かせるかに重きを置けば良いわけで
そういう音楽は 俺は今までさんざん創ってきた でもこの必要最小限の「言葉」と 音の「印象」と
あと「流れ」という3つの要素で ダンサ−を曲のアウトロまで自然に(これが重要)導くというのが
最高にやりがいがあった そういう試行錯誤を 何度も 何度も繰り返してやっとできたんだ
リリ-スするということは ただ1つの答えが出たということ 「言葉」「印象」「流れ」 この3つの組み
合わせでもっともさりげなく 無理がなく バランスが取れているという地点で作業は終わったのです
お楽しみに
そして9月8日には J.S.S.として これも1枚目となるCDが 発売になります これはシングルの形を
取っています 追って出るフルアルバムへの布石と位置付けてくれれば自然です これは3曲入り
ジャンルに分けて曲を論じるのは その曲の1割も話せてはいないと承知で ただあなたとシンクロしたいが
ために 無粋を承知であくまでガイドとして話すと 収録3曲のうち「JAPANESE SYNCHRO SYSTEM」は
大きく言うところの肉感的テクノトラックと俺は思っていて 「MOISTY SUGAR」は中期のハウス 初期の
シカゴというよりは その後のニュ−ヨ−クで追って産まれた 初期同様 ドラッギ−で チ−プで そして
官能的な曲達に大きくインスパイアされてできた曲です もう1曲「PURE FINGER IN DEEP RIVER」は
ダンストラックと呼ぶよりは それらが流れ去った後 長い狂騒が流れ去った後の 静かな朝方 俺や
あなたが1番好きな あの美しい時間 チルアウトにふさわしい1曲です
今後の予定など さらに詳しい情報は J.S.S.のウェブサイトで得ることができます ここのトップぺ−ジに
見慣れない入り口があると思います そこから入ってください インタビュ−なども充実させていく予定です
さて旅ですが まだ続いていて ヨ−ロッパ大陸を這うように ゆっくり進んでいます 南へ 南へと
今はスペイン南部 地中海沿いの港町 ネルハという町です ヨ−ロッパのバルコ二−と呼ばれる
眺望のすばらしいとこで そこのインタ−ネットカフェから直送しています パリを出て モンサンミッシェルと
いう修道院に行き またそこが何て言うんだろ「天空の城 ラピュタ」みたいな所で かな-りタイムスリップ感
あって 歩き回ってた そこから一気に夜行でバルセロナに入ってスペインスタート このバルセロナってとこが
まっじでさいこ−でした 街 飯 酒 そして何より人 全てが快活で 歴史と洗練がさりげなく共存してて
久々に街単位でやられた バルっていう居酒屋が街のいたるとこにあって それぞれの店で出す タパス
これは酒のつまみって感覚なんだけど これが美味かった 旨かった 毎日バルめぐりでした レコ屋もあって
60年代サイケデリックロック専門の店とかもあって ぜ-んぜん知らない皿ばかりで 視聴すると それら
どれもやばくて 結構冒険して買ってきた ダンスミュ−ジックも イタリアが近いので そっちの皿もたくさん
あって気づけば「手が真っ黒になるまで」でした ケンイシイ君が偶然たまたまバルセロナに回しに来てて
(ヘッドライナ−ですよ! オキさんといい すげ-よね)パ−ティ−は遊びに行けなかったんだけど 街で
偶然会って軽く話せました バルセロナはバルよ バル最高 しばらく飲んだくれてからバルセロナ出て 夜行で
グラナダへ ここにはアルハンブラ宮殿という すっげ-遺跡があって イスラム建築の最高峰って呼ばれてます
俺は 昔の人が造ったあらゆる遺跡が好きで(みんな好きか)そこから多くのインスピレ-ションを得たり
想像したりするのが 旅の楽しみの1つなんだけど 「大きなもの」「古いもの」とか色んな区分けの中で
人が造った「緻密なもの」っていう遺跡では 京都の三十三間堂が 俺的には1番やられたんだよね
でも このアルハンブラ宮殿にも同じくらいぶっ飛ばされた 現代の俺のクソ狭い了見を軽く超えてた
イスラム芸術って よくは知らないけど 偶像を否定してるから 神様の画とか像とかは1つもないのね
そこがル−ブル美術館とかで見てきたキリスト教の聖書の場面を描いた美術とかとは大きく違う所なんだけど
じゃ何を表現してるかと言うと 線で表した「模様」なんだよね その「模様」がもう何千 何万 何億って
目に見えない天井の隅から隅まで彫られてるんだ もう宇宙っすよ その「模様」は部屋の奥に入って
行くに従って より複雑に 複雑になっていくんだけど 大きく対称で 完璧なバランスは保たれているんだ
コスモスっすよ 崩れることなく 規則正しく 繰り返しが果てしなく膨張していく様は 無限っすよ 秩序っすよ
ミニマルの極地っすよ 折り重なっていく「模様」が 単体から複合体になっていって 全体の表情を変えていく
コンピュ−タ−使ったVJで表されるあの映像の感じ トランスやダンスミュ−ジック全般に漂うあの感じ
そんな音楽大好きでしょ 俺ら 現代の俺らも そこのなんとも言えぬ気持ち良さに はめられて 世界中の
ダンサ−がハイになってる 全く同じではないが 俺はそう思ったよ とにかくアルハンブラ宮殿はやばかったっす
そっからフリヒリアナっていう小さな村に行って(グラナダ追われたイスラム勢力が落ちていった村) 今ネルハ
そしてジブラルタル渡って(!)モロッコ行くぜ
でわ また来月 ILL-B