ILL-BOSSTINO(THA BLUE HERB) MONTHLY REPORT 2013.01

明けましておめでとうございます。昨年中は沢山の友人、同志の方々のお力をお借りする事ができて、我々、有意義な時間を過ごさせてもらいました。
皆さん、本当にありがとうございました。今年もよろしくお願いします。理想は未だ半ば、未完の仕事が沢山あります。共に歴史を刻んでいきましょう。

「TOTAL」アナログ、12月26日に発売してます。ギリギリ2012年でした。待っててくれてた皆、マジですみませんでした。このご時世、鬼の3枚組!
数は多くないのでお早めに。

先月も言いましたが、TBHRとNEW ERAのコラボキャップが満を持して発売です。1月7日から。限定発売です。詳しいデザイン載せてます。ここで。
4サイズ用意してます。NEW ERAは全ての商品のサイズがほぼ同じ規格なので、お店で合わせて自分のサイズを確かめて注文する事をお薦めします。



今、俺、ヤバすぎな面子で曲を創っております。この顔合わせは俺自身いつかは来るとは思っていたけど、遂に来た。で、実際キテるよ〜。お楽しみに。


来たる3月!東北の東海岸側ツアー決行します。大切な季節、宮古、大船渡、石巻でライブやらせていただきます。あの日から2年。有志が熱い気持ちを
合わせた東北ライブハウス大作戦で生まれた3つのライブハウスに向かいます。いつどこでだって全て等しく貴重な時間ではありますが、2年後の週末に、
我々にその時間を貸していただけたならば精一杯やります。送り手、受け手、境なく、そこに生き合わせた皆で透明な音と言葉を共有して、同じく透明な
心、気持ち、魂、想い、記憶、それらを沸騰させる事ができたら、と思ってます。地元、近郊の皆、タイミングが合ったら是非。NBC作戦、継続中です。


で、選挙です。終わりましたね。個人的な話ですが、正直、自分の投票した政党が政権を取ったわけではない。しかしそれが民主主義。多数決ってやつ。
選挙結果は絶対的にそこにある。目をそらす事なんて誰にもできない。この結果の元、生きていかなくてはならない。そりゃ確かに残念というかモヤモヤ
してはいた。それは不満ではないが、不安ではないということはない。何より、自分が少数派であるという事実を知らされた。これは重い明白な事実だ。
選挙がなかったら知り得なかった事実。しかし悲観はしていない。その前も後もライブはあった。目の前に集まってくれた人達全員が、俺と同じ考えでは
ないという、けれども集まっているという現象というか、これは以前も思ってはいたし、そこは特に大事にしてきたつもりだった。自分が天狗にならない
ために必要な事なんだと思ってはいた。そして、より一層そこを自覚するようになった。そんな事、当たり前の事だけどね。人それぞれだもんね。でも、
もう1つ気づけた事がある。それは仮に俺と違う意見の人がいたとしても、彼、彼女は、そこを、意見の差異を乗り越えて会いに来てくれているって事。
ここが俺が悲観をしていなく、むしろ希望を感じるポイントなんだ。もちろん自分と同じ意見である事は、何というか嬉しいというか、力強いというか、
プラスの要素をそこには感じる。でも全てを肯定される時の危うさもまた厄介なものだ。俺はそこに感じる違和感には敏感だ。そう、まだこれからだよ。
俺も俺等もまだまだこれから。意見を持つ事、磨き鍛える事、それを表す事、伝える事、理解してもらう事、そして違う意見に接する事、自分の意見との
違いの箇所を精査する事、そして何よりもそれを尊重する事、学ばなくてはならない難題はまだたくさんある。それを知った。そこにこそ意味があった。
こうやって文を書いてると、想いが具現化されるっていうか、初めて意見ってものになる。心の中で漠然と想ってるだけじゃすぐに消えていくもんだよ。
文なり、会話なり、音なり、お隣に伝えていく事によって初めて自分の思想が外に生まれて育まれていくんだ。何も政治の事に限らずにね。そんな感じ。
年の頭に後ろ向きな事は言いたくねえ。全て思い通りに進む事の方がつまんねえ。少数派で上等じゃねえか。いつだってそうだったじゃねえか。お仲間が
いねえと何もできねえ、何も言えねえような奴を1番忌み嫌ってきたんじゃねえか。人生1回。信じる道を、自分で疑い、独りで耕して進んでいくのよ。


2012年、6月からライブを始動して半年。まだ半年ですが随分遠くまで来た感があるね。昔から支えてくれている人、そして今年から合流してくれた人、
人それぞれですが、ステージでも言ってますが、まだ全然遅くない。まだ余裕で間に合ってる。皆、等しく有り難いっす。そんな皆のおかげで、やってる
俺等も今よりももっと良くなろうと思え、研究して、イメージして、そして実際に練習してって感じで切磋琢磨させてもらってます。「今何歳?」って
聞くと「21歳」と答えられたり。20個下かよ!と。でも「出会えて良かったです」ってかしこまって言われて、そっか〜、長くやってるとこうなっても
くるよな〜って1人で感慨深くなってたりしてました。「LIFE STORY」から知ったって人もたくさん会った。そうかと思えば、1999年の博多ODから来て
くれてて今年も来てくれた人や、2000年の名古屋のマーダーから来てくれてて巡り巡って一緒に仕事する事になった人もいる。聞けばビートルズがリアル
タイムという65歳の大先輩に来てもらったりも。ウルトラ Cのイントロに1秒かからずに反応してくれる人なんてどの街にも大勢いるぜ!最初のシングル
出してからもう15年。初めて北海道以外でライブやってから13年。ここまで本当にたくさんの人達がこのパーティーにやって来てくれて、ある人は残って
くれて、そしてある人は去っていった。そしてこっちはこっちで去る者は追ってはこなかった。ただの1度も。ライブ中、帰っていく人を目で追いながら
でもラップし続けながら「あ〜帰っちゃうんだ。ここから先が我慢した甲斐があったっていう領域に入っていくのになあ」って。そしていつ、どこででも
来る者は拒んでこなかった。オーディエンスに年は全く関係ない。無論性別も全く関係ない。でも、今となっては自分の娘くらいと言っても良い年の人に
ライブに来てもらい、前向きな何かを感じてもらってっていう現在はさすがに予想してなかった。有り難い。頑張ります。引き続き宜しくお願いします。



ここからはツアーレポート。師走の列島、完全実録です。

博多。5ヶ月半ぶりに戻ってきた。独自のヒップホップが息づいている街。ヤベえMCがウジャウジャしてる界隈、親富孝通り。いつだって気合いが入る。
思えば初めて足を踏み入れたのは1999年だった。季節も今くらい。O.N.Oが俺のバックDJやったのはその日が最後だった。あれからも何度も来てるよな。
舞台はKIETH FLACK。いつしか流れ着いた俺等の博多のホームだ。ヒッキーの運転で向かう。大雨、雷。MANTISとも久々の対面。彼は1999年からの
付き合い。お互い生き残ってんな〜。PAでナオミも来てくれてる。飯は前回に引き続き鮪の紀文。間違いなし。MANTISのヤバ過ぎなプレイの後、俺等の
出番、良い感じで今回も入ってくれてた。渾身のロングセット。100分超え。でもあっという間だったね。集中力、皆、バッチバチだったからね。マジで
至極でした。そこで聴いていてくれてありがとうございました。終わってからもワイワイ旨い焼酎呑む。博多の仲間大集合で最高に笑いに満ちてました。

長崎。4年ぶり。結構久々だな。そしてやはり、雨でした。盟友MOTORAの出迎え。変わらぬ間柄。いい感じだ。そのまま箱、初めての舞台、アストロ
ホールへ。この日はハードコアバンドとの対バン。主催の大祐とも対面。引き続きナオミも一緒に来てくれてたのでリハはスムーズ。飯は長崎って事で、
チャンポン、皿うどん。ゴチ!箱に戻ると、結構入ってる!悪そうな奴等が一杯!いいね〜。名古屋から来ていたBLACK GANIONと久々の再会。上がる!
俺等の前は主催の大祐率いるCYANIDE CHRIST。ステージ上で語られる、この日への想いが俺にもばっちり伝わってきた。さあ、俺等の出番。この日は
1時間セット。立ち止まらずに一気に突っ切る。お客もばっちり上げてくれる。相当熱い事になってたね。瞬時にシンクロしてそのまま一気に登り詰めた。
俺等と長崎も遂に極まったな。そこで聴いていてくれてありがとうございました。打ち上げでも色んな人達と話し、笑い、乾杯して、極上な夜だったね。

函館。俺の生まれ故郷。4年ぶりのライブ。前回もこの季節だった。あれから色々あったな。この15年位、函館では俺の前には必ずと言って良い程、あの
男がステージを暖めてくれた。奴なりの人肌に。その名はY TO THE ONE。しかし奴はもうこの世にはいないんだ。不在は今も悲しいがしょうがないな。
頼らずにやるしかない。札幌から3時間半で到着。近くて遠い故郷。先輩の出迎えを受ける。そのまま箱へ。STONE LOVE。DYEが音を組み立てる。街は
選挙前最後の夜。雨。飯ははちきょう。まさか函館でつっこ飯を喰うとは思わんかったぜ。めちゃ旨かった。箱へ戻る。俺の前にはMAD DOGGがライブ。
熱い!で、俺等。言いたい事は山程あった。それらを全部言わせてもらった。弔わせてもらった。そこで聴いていてくれてありがとうございました。所詮
生きている間は短いが、少しずつ進んで行こう。翌日は俺、DJ。良い時間を過ごさせてもらいました。直さん、キックさん、ツルさん先輩御三方に感謝!

和歌山。2年半ぶり4回目。箱はいつものGATE。関空からTBHR関西支部長ジンの運転で向かう。今年も色々世話になった。バシッと締めよう。1時間で
到着。もう真っ暗だった。入口君、そして地元のMC達の出迎えを受ける。リハ。ここは音が良い。言葉の解像度が高い。PAさんも良い感じで俺等の音を
表してくれる。安心感あり。本番が楽しみだ。まずは飯。今宵は中華。噂通りの味。店主も良い味出してる。ワイワイいただく。箱へ。地元のMCがライブ
してた。この日への心意気をぶちかましてた。で、俺等。2012年関西最終ラウンド。和歌山、マジでいつも間違いないっす!熱さ、静けさ、深さ、俺等の
上げ下げにお客が寄り添ってくれる。レスポンスもばっちりツボに合ってる。そこで聴いていてくれてありがとうございました。終わってからは旨い酒を
呑ませてもらった。地元の人ももちろん、今年色んな場所に来てくれていた人も残ってくれてて、乾杯、談笑しながら今年の締めくくり感が出ていたね。

愛知、安城。初上陸。名古屋近辺は今年も数多くライブやらせてもらった。毎回、どこも良い感じだった。2012年東海最終ラウンド。和歌山から新幹線を
乗り継いで到着。そのまま箱へ。着いてびっくり。すげえ良い箱。音もばっちり。ナオミも来てたので更にばっちり。この日は東海エリアで展開している
ドーナツの旨い店ZARAMEの6周年。めでたい。ベリーとクリームチーズのが俺的ベスト。社長始めスタッフさん達、意気込みが静かに伝わってきてた。
後はお客。ウラ氏が暖めてくれた舞台に出て行く。これまたお客もばっちり!第一声への皆の上がりまくった返しっぷりに、この夜は突き抜けられるって
直感が走ったよ。そしてその通り終始瞬間が全て極上だった。1時間55分があっという間だった。あの名残惜しさったらヤバかった。東海エリア、今年の
締めに相応しい夜だったね。そこで聴いていてくれてありがとうございました。ZARAMEの皆、良い時間を過ごさせてくれて感謝。発展、祈ってます!

横須賀。初上陸。よく噂には聞いてた。行ってみたいと思ってた。この年末に間に合ったぜ。札幌は雪で交通マヒしてて、DYEが飛行機に乗り遅れたりで
大変だった。なので俺一人着陸。トモの運転でカラッと晴れた高速飛ばして到着。しかし寒い。箱へ。この日はPAのナオミ、照明の畠中さんが来てくれて
万全の布陣。俺等のベストなライブを観てもらう気満々。DYEがやっと着いてリハ。問題なし。油断はせずにリハ後も細かい打ち合わせ。俺等の前は地元
代表DEMI DOPE!初対面だったけどがっちりリンクできた。ステージはばっちり暖まってた。おっしゃ〜始めんぜ。押しと引きを繰り返し険しいヤマを
登っていく。100分後。遂に辿り着いた頂上から見る景色は輝いていた。そこで聴いていてくれてありがとうございました。念願叶って遂に横須賀と心で
繋がれた。終わってからもずっと笑いが続いていった。3兄弟!DEMI!オーナー!万寿!アキちゃん!そして横須賀ホーミー!また会う日まで元気でな!

はい!帰ってきました。今は12月29日の朝9時半です。これを読んでくれている時は、今夜あの場で話していた通り、時は新年で、今のこの到達感も全て
昨年の事で、過去という巨大な忘却の彼方にまとめて流れてってしまった事なのでしょう。THA SHOW。2012年最後のライブ、東京、混沌が相変わらず
極まっている魔都渋谷、この街の俺等のホーム、愛するASIA。2年3ヶ月ぶり。あの日はある意味頂点でした。がっ!今夜もその上の更に上に余裕で辿り
着いていました。と、俺は思ってます。はっきり言って、今夜言いたい事は、あの場で全て言わせてもらいました。そこで起こっていた事を今、こうして
宿に帰ってきて、すぐに言葉にするのは難しいです。でも、今このタイミングで文にしてチームに送らないと元旦のアップに間に合わないので書きます。
皆、そこで、年末ギリギリのこの夜の、この世の底で、ぶっ飛んで、シリアスに、暖かく、聴いていてくれてありがとうございました。それに尽きます。


今年もよろしく!

ILL-B