ILL-BOSSTINO(THA BLUE HERB) MONTHLY REPORT 2013.08
8月。
夏だね。日々、楽しんでるかな?楽しんでいこうぜ。
まず最初に業務連絡。ここのメッセージの更新、9月、10月はしません。11月から再開します。ライブスケジュールのみ9月中旬に更新します。
選挙、終わりましたね。洋平、マジお疲れさん。選挙が終わる度に自分が少数派なんだと思い知らされる。でも独りじゃない。始まりは終わった。上げていこう。
O.N.Oのソロ作品がCDで発売になります。名義はonomono、アルバムタイトルは「UNIFYS」。アナログのみで完売を重ねていたミニマル・テクノ・プロジェクト
の集大成です。現場さながらのノンストップ仕様になっております。RETALKの12インチアナログ、CALMさんの楽曲のO.N.Oリミックスもベストな仕事でした!
今年の3月15、16、17日、あの日から2年目の週末、東日本大震災で被災した東北の東海岸側を国道45号線に沿って南下した3日間、「CAN'T STOP TALKING
TOUR」の全模様を収めたTHA BLUE HERBとしては6本目のDVD作品「PRAYERS」が8月14日(水)にいよいよ発売です。監督は「PHASE 3.9」を手がけた
川口潤氏。DVDは2枚組。ツアー初日の宮古と2日目の大船渡でのライブ、インタビュー、オフショット、そして道中の映像で構成されるドキュメンタリー仕様の
DVD1枚目。ツアー最終日の石巻でのライブをがっつり収めたDVD2枚目。これらに加えて!THA BLUE HERBの約1年ぶりの新曲となる「PRAYERS」のCDも
付いています。2DVD+1CDの全3枚組。ブックレットも付いてきます。税込4,980円。8月7日からここのオンラインショップで先行通販します。店頭、通販共に
初回特典として、地元札幌ペニーレーンでのライブ音源をダイジェストで収録したCDを付けます。一部店舗は除きます。購入の際、各自で確認を御願いします。
予告のCM公開中です。ポップアップをブロックしてる人のためこちらから。
THA BLUE HERBの通算4枚目のアルバム「TOTAL」は、あの日、2011年3月11日、そしてそれからの日々に大きく影響を受けている。完成後、全国をライブで
巡る中、行く先々に住む人達の前で、この作品を実際に演奏して、共感を分け合ってきた。同時に、その間ずっと、この作品に影響を与えた出来事が実際に起きた
場所、つまり東北の東海岸側(と福島)でライブをする事を考えていました。俺等にとってはまさに避けては通れない地だった。ここで演奏して初めて「TOTAL」
は完成するとさえ思っていた。それぞれに忙しい日々、ハイスピードで走るこの国、東北の東海岸側から届くニュースは少しずつ減り、関心そのものも減ってきて
いる。俺のような普通の人間があの地を訪れ、現在も同時進行中の現状を目のあたりにして、何を感じ、どんな言葉を見つけ出していったのか、これは俺個人だけ
に作用して完結する話とは思ってない。あの3日間で映ったもの、3回のライブで交わされた会話、見出された希望、皆にも知ってもらいたいと強く願っています。
そして1年ぶりの新曲「PRAYERS」。これは単体での発売はしません。2枚のDVDとこの先永遠に生きていく。俺にとっての祈りとは、その答えが詰まってます。
全ての制作業務は既に完了しています。制作者としては、まずDVDを1枚目、2枚目の順で観て、最後に新曲のCDを聴いてほしいです。よろしく御願いします。
インタビューも受けています。発表される時期は不明ですが、以下、掲載されるウェブ媒体です。順不同。Amebreak、CDjournal、honeyee.com、Riddim、
MUSICSHELF、HMV ONLINE、EYESCREAM.JP。その他にも雑誌、テレビなど色々顔出します。インタビューしてくれた皆さん、ありがとうございました!
7月は全国主要都市にポスター&フライヤーを配りに行ってました。俺が京都、神戸、大阪、名古屋、東京。DYEが熊本、福岡、広島、岡山、仙台。自分の足で
お店を訪れ、顔と目を合わせ、頭を下げ、挨拶して、自分の手で渡してくる。札幌ではかれこれ15年以上やってはいますが、全国でも最近はやってます。これも
TBHRにとっては大事な仕事です。もっと色々行きたかったのですが、今回はその辺で限界でした。各街、道案内をしてくれた仲間、ありがとうございました!
各街、そこに行けない俺等の代わりにポスター&フライヤーを広げてくれた仲間、そして情報を拡散してくれた仲間、今回も、ありがとうございました!
昨年6月から続いていた「TOTAL」のリリースツアー、つまり、それを買ってくれた人達に、俺等がアルバムの中で歌っている事をマジで信じているんだって事を
信じてもらうため、生身の体をお客の眼前まで運ぶ旅。無事に全てのスケジュールを終了しました。47都道府県各街の公演を取り仕切ってくれた仲間、その仲間、
皆の尽力、本当にありがとうございました。よく聞かれます。「どの街が1番良かった?」と。その度に答えるけど、マジでどこも違ってて、どこも好きで、どこも
良い思い出が残ってる。本当だよ。全ての街、笑って、満足して、悔いなくステージを降りられた。そこにいた人なら誰でも知っている事だ。13ヶ月で通算93本の
ライブ。最低でも練習も93回。本番前のリハーサルも93回。DYEとずっと創っては壊しを繰り返してきました。常に更新。昨日より今日、今日よりは明日。それ
以外何も出来ない、超ハードな道だったけど、幸せな日々だった。何よりそんな俺等の努力や献身を、お客が理解してくれているのが幸せだった。皆を上げたい、
楽しませたい、皆が俺等のそんな想いを受け止めてくれて、目一杯上がって楽しんでくれてる瞬間が1番報われてました。無論、未だ未完成の俺等の事、至らぬ部分
も多々あった。いつもの90分の間、ずっと一定して良かったとは思ってない。その日の全てのお客の全ての求めに応えられたとは言い難い。けれど、とにかく!
俺は一生懸命やったよ。そこははっきりしてるよ。そこは自信持って誇れる。聴こえるように、聴き取れるように、持てる肉体の全機能を、全神経を使って言葉を
投げかけ続けた。よくライブでも言うけど、一語一句全てYESをもらえるとは思ってはいない。けれど、俺とDYEは一生懸命やったよ。93本のライブ等しく全て。
だから今は満足してる。ささやかながら充足感に包まれてる。集まってくれた皆、ありがとう。皆がそれぞれ忙しい中、受け止めに来てくれて、そしてそれぞれ
YESを与えてくれたおかげだ。そのYESはこっちに届いてたよ。ありがとう。8月、9月、10月はライブしません。PHASE 4の開始時から、音源制作、デザイン、
ウェブ、宣伝、経理、ブッキング、精算、そしてライブ、ずっとアウトプットし続ける日々だった。俺には今インプットが必要だ。11月からまたライブ始めます。
以下、ツアーレポート。
北見。6月末の最南端、石垣島から一転、最北端。そもそも「TOTAL」リリースツアー自体、この街から始まったんだ。約1年、パワーアップ重ねて、また帰って
きたぜ。旅人は戻り、囚われ人も戻った。また新しい何かが始まるって事さってね。電車に揺られる事、4時間半。着いた北見は夏祭り!沢山の人が繰り出していて
それだけでワクワクしてくる。箱は昨年と同じUNDERSTAND。北見の音楽好きがジャンル問わず結集しているお店。この日は東京からPAナオミ、照明畠中両氏も
駆けつけてくれてた。ベストの布陣。まずは飯だ。北見で飯って言ったら焼肉。究極の秘境、龍巳。今回も味、雰囲気、価格、そしてセイスイの焼き、全て完璧。
さあ本番。空調が良くはないと聞いてはいたが、マジで暑すぎた。だって前週の石垣島よりも暑かったもん。そんな中、最後までついてきてくれた皆、もう何度も
北見でライブをやってきたけれど、この夜も最高でした。いつも最高です。シリアスさと笑いが交互にやってくる、気心の知れた時間だったね。そこで聴いていて
くれてありがとうございました。終演後も道東の仲間との乾杯、会話、笑い、余韻が良い酔いでした。まっつん、遂にその日は来たね!色々御世話になりました。
札幌。正真正銘の我等が愛する故郷。THA BLUE HERBは1997年にここで生まれて、今日まで育った。ワンマンライブはここでも1年ぶりだ。俺等がこの1年間、
列島中でやってきた事を地元の仲間に観てもらう、これは最早、金の問題ではない。金じゃどうにもならない領域、つまり誇りや仁義が土台にある。特別な夜だ。
舞台はFILL MORE NORTH。普段から遊んでいる場所。まさにホーム中のホーム。北見に引き続きPA、照明を加えた4人態勢。そしてO.N.Oのライブも。久々の
TBHR祭。仲間も先輩も後輩も呼んでる。プレッシャーもあったが落ち着いていた。いつも通りにやれば良い。そうすればあの音楽好き達はぶっ飛んでくれるはず。
先攻はO.N.O。有無を言わせない爆音が、オープン直後の何もない状態から熱気を生み、沸騰させる。間違いない!上がったぜ。で、本隊。凄かったね。俺の意識は
ずっと夢中にあった。普段通りと言っても、そこは地元。リリックのあちこちに出てくる地名、人名、忘れ得ないエピソード達が、ずっと説得力を体現していた。
これをヒップホップではリプレゼント、と言う。地元ありきの音楽。地元に認められる事によって初めて外に出ていける音楽。そこだけずっと大事に守ってきた。
どんな街に行っても、どんな強者に会っても、そこだけ忘れずここまでデカイ口を貫いてきた。勝ちまくってきた。ただ騒いで楽しいだけの音楽じゃねえ。俺等は
これから先もこの街を歌っていくっていう宣言よ。共に生きていく仲間、そして死んでいった仲間に対する約束よ。そうやって深まっていく。これが40超えた男の
ヒップホップ。楽に2時間半越え。天下無双。最後まで付き合ってくれた皆との絶え間なく高まる共感があった。そこで聴いていてくれてありがとうございました。
豊橋。初上陸。名古屋を始め、近隣ではこれまで何度もライブをやってきた。言わば「TOTAL」リリースツアーの東海地方の千秋楽。ちゃんと知っててくれてる
お客のおかげでチケットはソールドアウト。問い合わせの電話が鳴りまくり。ばっちりだぜ。時は夏本番。昼間の暑さを考えると、本番のステージも恐らく灼熱。
まずはしっかり喰っとく。豊橋に行った仲間からずっと聞かされていたサムギョプサルをリクエスト。専用の鍋も本格的。そして味も最強。スタミナゲット。いざ
会場へ。みっちり入ってくれてたね。しかもすでにテンション上がりまくってる!こりゃあ激戦必至だ。お客をかき分けてステージへ。豊橋、噂通りの凄いお客達
だった。超荒くて、ド派手なライブになった。初めての街なのに、リリックは憶えてくれてるし、一緒に歌うし、シンクロ率がハンパない。そんな皆のおかげで
やってるこっちも楽しめました。そこで聴いていてくれてありがとうございました。初対面でこれって、次回、未来が楽しみだね。あの続きはまだまだあるぜ〜。
また遊べる日を楽しみにしています。翌日も仲間のお店を回って、旨い飯、そして穏やかな時間を過ごさせてもらいました。修一君、色々御世話になりました。
京都。ここもワンマンは1年ぶり。自他共に認める第二の故郷。街は祇園祭の真最中。そこら中から聞こえてくる祭り囃子。そんな中心部から地下鉄で丸太町へ。
駅直結の今夜の箱、その名もMETRO。初めて来たのがいつで、今回が何回目かはもう判らないくらい馴染みの箱。数々の伝説を、動かし難い歴史を作ってきた。
この悠久の都の歴史書には載ってはいないが、知ってる奴は知ってる。音もメンツも申し分なし。旅の途中に立ち寄ったK-BOMBも一緒に飯へ。京都で飯って言う
たらここっしょ。そう!龍門。今回もたらふく食ったね〜。さあ本番。早い出番にも関わらず、出て行った瞬間から既に沸点。流石は京都。流石はMETRO。もう
10年以上、確かに最前列の顔ぶれこそ変わってはいくけれど、全体の熱さ、厚さは何も変わってないぜ。そして同時に理解の深さ、心の近さは更新しまくってる!
頂上はいつだって初めての高さ、景色。いつものように集まり、いつものように登り詰め、いつものように笑って別れる。最高の友人達。そこで聴いていてくれて
ありがとうございました。一晩通してずっと楽しかった!全ての演者が素晴らしかった。久々に会ったDJ YASもドファンキー!カズ、色々御世話になりました。
江ノ島。OPPA-LA。「TOTAL」リリースツアーの最後の地。通算93夜目。遂に辿り着いた。この店の名前は沢山の音楽家から何度も聞いていた。で、去年の横浜
LIZARDのステージ上で、OPPA-LAでライブをやりたいと言ったら、客席にいたサイプレス上野が手を挙げ、「俺がやる!」って言ってくれて、そこから実現した
この夜。その日の夕方に三重でライブしてたサ上とロ吉も、競演するために駆けつけた。入った瞬間に、この場所でずっと受け継がれてきたパーティーの残り香が
感じられた。カレー喰って、パンケーキ喰って充電完了。あとはやるだけ。この夜は過程じゃない。去年の6月から続けてきた修練の結果。かます気満々だったぜ。
後はお客の上がりだけ。それもDYEが出て行った時の歓声でばっちりだって解ったよ。同じ目線に取り囲まれた超接近戦。しっかり2時間、やらせてもらいました。
当たり前のように93本中で1番!そこにはまだまだ成長の余地はあるが、ここで終わり。ハイエンドってやつ。そこで聴いていてくれてありがとうございました。
終演後はサ上とロ吉を始め、地元の音楽家を、そしてOPPA-LAという自由の代名詞と呼ぶべき空間を、目一杯楽しみました!ダーさん、色々御世話になりました。
後日、ZEROのダンスフロアーで、DJ NORIがプレイした「E2-E4」を聴きながら、リフレインの中、この1年間の旅を振り返ってた。どこにも悔いはなかったぜ!
11月、ここで、そしてライブで、再会できる日を楽しみにしてます。
ありがとう。
ILL-B