ILL-BOSSTINO(THA BLUE HERB) MONTHLY REPORT 2014.06

6月。

O.N.Oの自身3枚目のソロアルバム(CD)がいよいよ店頭発売です。タイトルは「Ougenblick」。6月4日。税込み2,500円。MVも公開中です。バキバキっす!

更に引き続きTBHRからリリースがあります。次の演者はNaohito Uchiyama。札幌のダンスミュージック界隈ではお馴染みですが、それ以外の土地でこの名前に
聞き覚えのある方いますか?いるとすれば相当古くからTBHRをフォローしてくれた人です。そうです、12年前に「DIRECTIONS」というアルバムをTBHRから
リリースし、TBHRのレーベルコンピレーション「ONLY FOR THE MIND STONE LONG」にも2曲提供していた男です。特に「NIKISI」という曲は随分ダンス
フロアでかかりました。そんな彼が12年ぶりにTBHRからアルバムを発表します。この間、彼自身リリースはありました。プレシャスホールを始めとする札幌の
クラブシーンではいつもライブやDJで音を鳴らしてきました。そんな彼からデモ音源が送られてきたのが今年の1月。そこで俺自身も久々に彼の音世界に触れて、
この12年間の時間がもたらした成熟を感じたのです。即決でリリースを決め、この半年間じっくりと仕上げを施して、アルバム(CD)「LuLu」が完成しました。
税込み2,500円。店頭発売は7月2日。ここのオンラインショップで6月25日から先行通販します。店頭も通販も初回特典はO.N.Oがリミックスした楽曲を収録した
CDです。一部店頭では付かないのでそれぞれで確かめてください。細部まで丁寧に創り込まれた楽曲達は、TBHRの作品群の中でも異色の響きを持っています。
感じ方は人それぞれなのは大前提なのが承知の上で書かせてもらいますと、それぞれの日常の場面に沁み入っていく音楽、ぶっ飛んだ思考をトリートメントする
音楽、ダンスフロアでもソファでも車内でもベッドでもフィットする音楽、俺はこのアルバムをそう据えています。ま、感じてもらうのが早いっす。この映像を。


THA BLUE HERB、今年初となるホーム札幌でのワンマンライブが近づいてきました。2月からずっと磨いてきた2014年前半のライブセット、列島各地の激戦を
どうにかここまで生き残り、いよいよ完成段階に近づいてきてます。これをホーム札幌のオーディエンスに観てもらいたい、俺等はどこかの道中、流れ行く車窓を
眺めながらいつもそう思ってました。前売りは発売中です。ローソン(Lコード18795)、会場BESSIE HALLの店頭、そして札幌のなじみのお店、CAMCAM、
スープカリーイエロー、ほっこり酒場の3店にあります。道外からも歓迎します。昨年も言いましたが、この季節の札幌は良いですよ〜!よろしくお願いします。
フライヤーはこちらを。


今年の2月から続けてきたライブ行脚も、7月一杯で1度区切りを入れます。6、7月、かなり広範囲に回るので、お近くの方は是非!ここからはライブレポート。

東京。やってきました。演武15周年。思えば15年前、まだDJだったO.N.Oと、KOJIとUMEの4人でこの街に降り立った頃、1999年っていったらまだインター
ネットも全然普及してなくてね、生身のTHA BLUE HERBを見た事がある人はもちろん、写真で見た事がある人も全然いなかった。そんな時代だった。あれから
時代は変わったね。俺も随分変わった。ただこうしてラッパーやってるって事は変わってない。俺にはそれで上等だよ。15年後もこうして自分が表現出来る場が
あるって事に感謝だよ。下北沢シェルター。この15年の長き闘いの日々に出会った仲間が続々集まってくる。PA、照明、撮影。そして裏方で支えていてくれる
ツアーマネージャー、A&R。15年前のライブが終わって出会い、以来ずっと俺等を撮り続けてくれている森田貴宏も今回は仲間と共にリハから撮ってくれてる。
本番。灼熱極まる環境、蠢くオーディエンス、怒号と悲鳴に似た歓声。見栄えの良いステージなんかじゃねえ。殺るか殺られるかの死闘。これぞ俺等が15年目に
望んだライブだ。出て行って2、3曲やった時点ですでにヤバいなって思ってたよ。これはヤバい。乗り越えれるかなって。でもそこからだよ、俺等の真骨頂は。
スタミナの覚醒は。「この期に及んで自分等の限界乗り越えるつもりで来た」って言ったろ。KOJIも交えての2時間半。よくぞ!最後まで付き合ってくれました。
こうなれば良いなと思っていたその上を超えていく局面の連続。今年の正月から、この夜を目指してやってきた。この日をどう区切るのか、ここはとても重要な
夜だった。ありがとうございました。節目の夜、ここまで多くを失ってはきたけれど、まだ終わっちゃいねえ。まだ行ける。自分等はまだまだここまでやれると
いう事があの条件下、体と心で確かめられました。お客のノリ、優勝!ばっちり上げられました。俺等の曲、リリックス、姿勢、変化、受け入れてくれて、付いて
きてくれた皆との特別な宴。余韻でしばらく呑めそうなくらいな夜でしたが、それはこの15年の間に見送ってきた夜同様、今はもう毎日の空気に溶けていった。
この15年、1番多くライブをやった街が東京。これからもそれは続く事だと思います。皆とまたあのエンディングを迎えられるよう、精進続けていきます。押忍。
あの夜、15年目の夜の最後に聴いたのはこの曲です。

鹿児島。前夜の興奮で眠り浅かったな。ささやかな達成感は宿に置いて、チェックアウト。羽田から一気に鹿児島へ飛ぶ。良いね。この動き。留まらねえで南へ。
ヨウヘイの運転で市内へ。この日は鹿児島に根を張り活動を続けているLIFE STYLEとの2マン。舞台はキャパルボホール。3回目。ここの楽屋、俺的に日本で1番
好きな楽屋。桜島と城山が見渡せて、リラックス出来ました。ただ、さすがに疲れは残ってる。。ダイとナオミと3人で励まし合う。やるしかねえ。先行のLIFE
STYLEの熱すぎるライブの余波に乗り、俺等の登場。昨日の戦果など、全く通用しない。また1から切り開いていく。90分、限界まで絞り尽くしました。持てる
力は全て使い果たした。厳しいヤマだった。最後まで上げ続けてくれた鹿児島の皆のサポートのおかげです。ありがとうございました。ヨウヘイ、お疲れさん!

沖縄。前日、まさかのキャリア史上初の飛行機乗り遅れで、当日朝に那覇イン。まずは飯。みかどのチャンポン。沖縄のは麺じゃなくてご飯なんです。前回以来、
これにハマっちゃってね。舞台はOUTPUT。しかもこの日は競演に赤土クルーが全面参戦。彼等は現在、ラッパーのRITTOを先頭に那覇のヒップホップを全国に
伝え始めている要注目な男達なのです。ワンマンも良いけどね、こうして地元の仲間と一緒に一晩を造り上げていくのが良いね。DJ 4号棟からDJ CHEEBAへ。
そしてRITTOの登場。聴いている内に本番前の緊張も気づけばほぐされていた。独特、言い換えればオリジナル。ばっちり!で、俺等。負けじと2時間やらせて
いただきました。もう何度目なのか分からない那覇でのライブ、毎回外さず、大勢集まってくれて、意味深い夜を与えてもらってます。ありがとうございました。

翌日は前年同様、皆でBBQ。梅雨入り直後で寒かったけれど、沢山集まったね。俺は疲労マックスで途中まででした。。上江洲、濱里、お肉先輩、ありがとう!

石垣。去年は激暑な時期だったけど、今年はそうでもなくて過ごしやすかった。計6日間の滞在。4月末の浜松、伊勢から米子、東京、鹿児島、那覇を回って遂に
キャリア最南端に到着。もうね、ボロボロに消耗していたのでね、ここはゆっくり休ませてもらいましたよ。今回は離島も行かず、昼間は本読んで、音楽聴いて、
リリック書いて、夜はCOCOSONE行って白百合呑んでって感じの石垣ライフでした。忙殺された毎日からやっと逃れられました。島うしやあむりたの庭、そして
音楽、色々ごちそうになって、親切にしていただき、疲れも取れた週末、受けた恩、御苦労はステージで返すってね。そうです。ライブです。ライブしに来てるの
ですから。舞台は昨年に引き続きメガヒットパラダイス。YOU KNOW MY STEEZの2周年。石垣根城のヤングMC、DJ達も成長してた。俺等もこの1年の成長を
観てもらうんだ。そんな意気込みで始めたライブ、いや〜石垣のお客、凄いね。1度着火すると延々上がり続けるね。主導権渡してくれないもんw。去年もだけど
今年もカオスっぷりが半端なかったです。上がってたね〜。あれだけ皆、好きにやってても、ちゃんとライブとして成立するのが凄い。懐深すぎ。勉強になるね。
ありがとうございました。終わってからの呑みの嵐も話もずっと楽しすぎな夜でした。GORIKIとも邂逅出来た。力君、宮本御夫妻、本当にお世話になりました。

京都。先月も行ってたけど今回は山奥。初登場となるスターフェスティバル。久々の伊丹到着からチェックイン、今回のPAは久々のサニーさん。照明の畠中氏も
合流し、ジンの運転でまずは飯。この街でライブ前の飯って言ったら、の龍門。今回も西日本最強の味をたっぷり堪能。では出発。街を出て走る事1時間。会場に
到着。真っ暗闇の向こうで響いてるベースの重低音。時折聞こえてくる歓声。このワクワク感、フェスって感じだね。この日は俺等の前がO.N.O。そうですTBHが
2時間使わせてもらうのだ。粋なブッキング、燃えてたよ。O.N.Oの切り開いたステージに出て行く。1時間、野外ならではの冥王星に向かっていくセットでした。
色んな趣味趣向が混在しているあの場で、最後まで受け止めてくれた皆の度量のおかげで最後まで行けた。ありがとうございました。トヨ、ジン、お疲れでした。

豊田。初上陸。TURTLE ISLANDの本拠地。彼等が主体となって創り上げている橋の下世界音楽祭という名の祭。遂にやって来た。噂は聞いていたが、実際足を
踏み入れると、世界違いすぎ!これは文や写真では伝わらないよ。実際にその場に行って感じるしかない。とにかくハンパなく奇抜で自由な祭でした。携わってる
人の情熱があちこちに発露しまくってて、しかもその細部までセンスの良さに驚きの連続。これが本当に目の前で起こっている事なのかっていう陶酔の中にいた。
ライブ、どっか〜んとやれた。貴重な時間を無駄にすることなく、自分等の表現を貫けました。強者揃いのあの場に、実際に体を運んで、俺等なりの、札幌ヒップ
ホップのやり方で、ばっちり筋は通した。ありがとうございました。しっかし、超!凄い祭でした。これを知っちゃったらヤバいよな〜。久々の激烈なカルチャー
ショック。大トリはTURTLE ISLAND!もう誰にも止められない。天下無双。同じ時代に生きれて光栄です。祭の終わり、まだ帰れずに残ってる地元豊田生まれ、
名古屋生まれ、東海生まれ、北海道生まれ、日本生まれ、モンゴル生まれ、雲南生まれ、ジャカルタ生まれ、入り交じって随分呑んだ。馬鹿な話を片言の英語で
伝え合い、よく笑った。これ以上ない夜だった。俺にとってウッドストックはDVDの中の出来事だが、俺にはここがあるんだ。これが俺の言い過ぎかどうかは、
来年、あなたが観に行くと良い。とにかく!頂点極めた夜だった。愛樹、根木ちゃん、TURTLE ISLANDの皆、携わっていた皆さん、本当にお疲れさまでした。
貴重すぎる経験をさせてもらいました。ライブ直前以来、何も喰わずにず〜っと遊んでたから、翌日の味噌煮込みうどんが沁みたぜ。和尚、いつもありがとう。


夏が近づいてきたね。今を楽しんでいこうぜ。ステージで待ってるよ!

ILL-B