ILL-BOSSTINO(THA BLUE HERB) MONTHLY REPORT 2014.07

7月。

TBHR公式TWITTERを始めてみました。こちらから

先月もここで触れていました、Naohito Uchiyamaのアルバム(CD)「LuLu」が7月2日に発売です。初回特典として、O.N.Oがリミックスした楽曲を収録したCDが
付いてきます。店舗によって付かないお店もあるので各自で確かめてください。12年ぶりとなるTBHR復帰作。こういう音楽を我々TBHRがリリースするという事が
札幌の音楽シーンの多様性を証明してる。あらゆる音楽を取り込み、自分の生活やスタイルを形作る、これっしょ。清涼感漂う音像はこの季節にこそハマると思う。
O.N.Oの激烈ビートが炸裂しまくってるアルバム「Ougenblick」を聴いた耳、効いた脳にはばっちりなトリートメントになるんじゃないでしょうか。MVも公開中



THA BLUE HERB、2014年前半のライブシーズンもいよいよ大詰め。ここにいよいよ完成の月です。大阪、広島は復活したdownyとの2マンツアー。豊橋はO.N.Oも
出演して久々TBH3枚揃います。前回大盛況だった高崎。初上陸となる筑波。ZAZEN BOYSとの激戦2マン渋谷。楽園オッパーラ。そして初登場となる夏の魔物。
これ以上言葉は足さねえ。観てもらえば解る。ここでパーッと散らせた後、8月はライブはやりません。9月は鳥取の野外の1本のみです。ここで遊んでおこうぜ〜!


大船渡。前回は2年後の週末。あの風が吹きすさぶ一面の更地。あの夜の模様は「PRAYERS」に収められてる。次は暖かい季節に来たいと思ってた。今年の3月の
石巻のライブの打ち上げの席上で、今の場所から移動しなくてはならないらしいとの話を聞いてすぐに箱に電話して、実現した夜。正直、翌々日には宮古でパワー
ストックがあるし、お客を集めるってよりも先に、もうなくなってしまうあの場でライブがやりたいって気持ちだけで行った。DYEの運転で、箱代持って行った。
予想通りお客は少なかった。ただあの場は、今を生きている人だけを相手にする場所じゃないんだ。こっちは金が欲しくて行ってるわけじゃない。2時間きっちり
俺等の生き様を鳴らしたぜ。そしてそこにいた全員で到達出来た。ありがとうございました。オキナワ、萬ちゃん、ヤス、お疲れでした!更なる発展を祈ってるよ!

宮古。快晴。パワーストック。札幌のライブハウス、カウンターアクションが札幌で主催していたパンクの祭典。俺等も実は2000年に1度出させてもらってた。あの
夜、ハイスタンダードも出てた。その場で難ちゃんにも初めて会ったんだ。あれから、時は流れ、色々あって、こうして生き残って、しかも宮古でパワーストックに
出る。何が起こるか解らんね。辺りはどこ見回しても強者揃い。全演者等しく30分一本勝負。俺も、宮古、東北東海岸側のパンクス、音楽家、そして音楽愛好家に
言いたい事は全て置いてきた。唯一のヒップホップ。言葉に出せば変わらない。想いの強さだけが問われる場、楽しかったです。ありがとうございました。穏やかな
海、愛すべき陽気な仲間、しかし未だに隠しようがないあの日以来の空気。宮古から生まれる、逆境から拾い上げてきた詩、音を待ってる。洋平、お疲れでした!

東京。前回の15周年以来。今回も死闘。MOROHAとの2マン。最近確実に勢力を拡大している2人組。知らない人は、まだ自分の想像もしない音楽の表現が待って
いる事になるね。俺自身も何度も競演の話や接する機会があった。ただ俺はこの日が来ると信じて、待っていた。そしてその日はやはりちゃんとやって来た。俺も
超楽しみにしてたよ。年は違ってもマイク1本で、日本語で表現する事は一緒。至極フェアな闘いだ。先攻は俺等。久々の新宿ロフト。歌舞伎町がまだ目覚めてない
時間からの90分。遠慮も慢心もない、ただ必死に、俺等に出来る事を全てやらせてもらった。MOROHAの用意したフィールドに招かれて、いつものお客、まるで
品定めしているようなお客、俺等がしくじるのを心待ちにしてるような空気、色々と感じ取ってはいたが、悪いがそう簡単には転ばねえ。転ぶワケにはいかねえ。
ここを生き残るために鍛えてきたんだ。ありがとうございました。からのMOROHA。これはまた新しい。誰にも似ていない。ハンパない強度を持った表現だった。
しかしやがてそんな緊張も少しずつほぐれていった。最後は皆、達成感を共有出来たと思う。意地のぶつかり合いから残ったのはポジティブな感情だった。お互い
出し切ったからこその平安があった。それが何より良かった。中々こういった夜は最近なかったね。楽しみにしていた甲斐がありました。MOROHA、大事な節目の
夜に貴重な機会、役割を与えてくれてありがとう。終わってからも随分呑んだ。同じマイク持ちでしか解らない話も沢山出来た。俺もまた頑張ろうって思えました。

福島県、郡山。長いキャリアの中でも時折訪れる、音連れる初上陸の街。対バンのONE STROKEのトオル始めメンバーが駅まで迎えに来てくれた。そこからPEAK
ACTIONへ。震災で1度全て崩れ、そこから再建した箱。オーナーの渡邊君と再会。皆、この日を特別なものにしたいという気持ちがビシビシ伝わってくる。リハも
ばっちり。先攻のONE STROKEが沸騰させたステージ、TBH、初登場。高かった期待の更に上を行くつもりでぶっ放す。お客も終止熱量を上げ続けて食らいついて
くる。望みが叶うが如き、最高な瞬間の連続だった。ありがとうございました。何かまた新たに始まった気がしたよ。これからもよろしく!興奮は終演後も冷めず、
ずっと笑い合って乾杯を重ねた。翌日も猪苗代湖に皆で行ったり、短い時間でしたが満喫しました。まだまだ始まったばかり。また会える日を楽しみにしています。

北見。HOOPLA、M&M、UNDERSTANDと名前も場所も変えながら約束の地へと長い旅を続ける仲間達。彼等と出会ってからきっちり10年。色々あった。しかし
今も俺等は探し続け、待ち合わせる。いつもの通り15時8分の特急オホーツク。何度乗った事だろう。ある時は年末、ある時はPHASEの終わり、毎回この列車で
俺等は極北のホームに帰るんだ。飯はここ最近の定番、龍巳。ここは本当に驚きを与えてくれる。焼きのスキルもばっちりな仲間達との笑いの絶えない極上な時間。
しっかりいただいて箱へ。今回もPA、照明帯同。フルセットでやらせていただきました。ありがとうございました。いつもの人や初めて会う人、毎回暖かく迎えて
くれて感謝です。朝へ向け上がり続けるダンサー、相変わらずパワフルな愛すべき音楽ジャンキー達!マッツン、セイスイ、TO FACE、あっちゃん、お疲れでした!

札幌。我等がホーム。昨年の年末以来となるライブ。舞台はベッシーホール。長いキャリアの中でも何度もライブをしたり、観たりしてきた老舗。初めてラフィンの
ライブを観たのもここ。最近はシオンを毎年観に行ってる。前にここでタートルアイランドのライブを観てた時、またここでライブをやりたいって思って、すぐに
借りたんだ。そしてポスターとフライヤーを作って、街を歩いて、自分で撒いた。最初に打ったパーティー以来変わらず。この街でヒップホップを学び、今や日本中
ライブで回らせてもらってはいるけどね、地元でやってる事は変わらない。服屋飲み屋頭下げ遠回る。これを続けてきただけ。手品みたいな出世物語じゃねえよ。
足で稼いだ結果だ。だからいつだって堂々としていられる。前日の北見のライブ終わりの時点で、ちょっと体調が悪くて、どうなる事か心配でもあった。しかし、
やるしかねえ。散々これまでBOSSなどと名乗り、そう呼ばれ、大見得切って札幌で生きてきた。俺等は札幌代表なんだと日本中で名乗ってきた。俺等の代わりは
まだ現れねえ。俺等がやらなくてはならないんだ。ここは落とせない。当然ここでも目指すものは金じゃない。単なる勝ち負けでもない。俺等にとってはもっと
根源的な事だ。誇りとか信頼の類いを手に入れるための夜だ。そのためにPAも照明も東京から呼んでる。リハも問題なし。後はお客を迎えるだけ。さすがホームと
いう入り。でもこの日はプレッシャーとかあまり感じなかったな。むしろ早くやりたい、楽しみたい気持ちの方が強かった。少しは成長したかな。本番、焦らず
大事に1曲1曲進めていく。KOJIも交えての130分。皆の愛と理解が常にステージに注がれていた。いつも一緒に遊んでる友達、昔からの仲間、そしてずっと俺等の
活動を支えてくれているオーディエンス、俺等が日本中でやっているライブを地元の皆に観てもらえた。笑って別れられてホッと安堵した。それは長い旅が終わった
感覚だった。また旅は続くけど、ここで少しだけ休んでも大丈夫なんだ、と思えた。1つの頂上を征服した。おかげであの夜は成功です。ありがとうございました。
10月に強烈な2マンライブが札幌釧路であります。正真正銘のロックスターを迎えての秋の夜。札幌訛りのヒップホップ、どこまで出来るか、観に来てください。


夏真っ盛り、灼熱のステージ上で待ってるぜ。

ILL-B